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幼稚園教諭の実態

「幼稚園教諭の実態」を共有して、改善をめざそうよ☆



 
幼稚園の先生になったけど・・・
   「こんなはずじゃなかった!」

そして、何年か働いてくると・・・
   「何でこんなに忙しいんだろう?」

っと、誰しも一度は感じるんだと思います。


「キツイ、忙しい、安い」、「でも楽しい」 っという変な感覚を持ちながら働いているみなさん!
この「幼稚園教諭の実態」を共有して、こんなマイナス面の改善をめざしましょうよ☆


0.はじめに
1.幼稚園教諭の1日 (勤務時間・内容)
2.幼稚園教諭の平均給料
3.幼稚園教諭の平均勤務年数
4.幼稚園教諭の誤算(夢。夢と現実)
5.幼稚園教諭の魅力

 


 
はじめに

「先生職はお金じゃないわ。仕事は大変だけど、それ以上に得るものがあるから」
っというキレイ事が大好きな幼稚園の先生たち・・・

それ以上に得るものはあるけれど、、、 忙しくなく、高給が良いに決まってるじゃん☆


先輩のキレイ事で、「おやっ!?おかしいぞ」「こんなはずじゃない」っと最初に思った思考を止めないで下さい。(キレイ事は思考を止める、おまじない・・・)





みんなで疑問をもって、この忙しくハードで、でも「楽しい幼稚園の先生の仕事」を「もっともっと楽しい幼稚園の先生の仕事」に変えていけるよう、問題と現状を共有していきましょう☆


ここに書いてある内容は、その為のタタキ台です。
あなたの園・仕事の状況や実態を教えてください。


ここは、幼稚園を悲観する場ではありませんよ。
問題をうやむやにせず、前へ進むためのページです。お間違えなく・・・。




さぁ、もっともっと楽しい幼稚園教諭の世界へ、、、レッツゴー!!


 







 
1.幼稚園教諭の1日 (勤務時間・内容)

幼稚園教諭の勤務時間と内容について。
おおまかに書いてみます。(だいたい平均的な内容だと思います)

私は、幼稚園教諭の勤務時間は2部制に分けられると思っています。
-----------------------------------------------------------
<1部>
 7:30 出勤
 (本当は8時出勤だけど、バスが8:10に出発するから、8時出勤では間に合いません!)
 ・タオル交換、換気、クラス環境の確認など

 8:10 バス乗車
 ・バス乗車は当番制。乗らない職員は、園庭の掃除と遊具点検。

 9:15 子ども登園(保育開始)
11:30 昼食
14:00 子ども降園
      バス乗車
 ・バス乗車は当番制。乗らない職員は、園舎内の掃除。

15:00 バス帰園(保育終了)


この間、若干自由時間(休憩)あり


<2部>
15:15 打合せ・事務連絡
15:45 それぞれの仕事開始
 ・週案反省、出席簿の記入。
 ・連絡帳、個人録、保護者への電話など。
 ・クラスの片付け、翌日の準備(下準備)

16:00 勤務終了
  (でも、この時間に退勤出来ることはない。出来ても年に1回くらい。それぞれの仕事はつづく・・・)
 ・週案の作成
 ・クラスの掃除
 ・行事担当部分の企画立案
 ・クラス便りの作成
 ・壁面製作
 ・学年会議(週1回)、職員会議(月2回)

18:30 大体、このくらいに退勤
  (それでも、週末・月末・学期末・学年末・行事前などは、まだまだ帰れません。大体20:00位まで仕事が続きます)
-----------------------------------------------------------

まぁ、勤務時間・内容はこんな感じです。
だいたい1日11時間位働いてます。
もちろん、休憩なし!(昼食も子どもと一緒にとるので勤務の内)
なので、毎日4時間の残業になります。

当たり前のように、サービス残業。

打合せ後、勤務時間内で15分だけ休憩を取れる計算になりますが、休憩取るくらいなら、「早く仕事を終わらせて帰りたい」っという思いと、全員一緒に休憩を取れない環境下で1人取ることも難しいという現実もあり、休憩はムリ!

そして、頑張って働く分、仕事効率が悪くなってる感もあります・・・。


でも、
仕事を持ち帰っても、1日の疲れや帰宅したことで切れる集中力から、仕事もはかどらないから、どうしても残ってやってしまいがち。


また、
家に持ち帰って、見えないところで仕事をするなら、園に残って仕事をしたい思いもあって、結局、退勤時間が遅くなる傾向にあります。









今、どの職場も長い勤務時間・サービス残業はあたりまえだとは思います。
ただ、幼稚園教諭が他の分野の仕事と違うことは、

 1.休憩が取れない、取りにくい
 2.時間(一部・二部)によって仕事の性質がかわる
 3.休みにくい

という点だと思います。


1.休憩が取れない!
子どもがいるのに、先生だけいなくなるなんて出来ないですよね。
学校と違って休み時間があるわけでもないので、先生は常に子どもと一緒です。
先生が休憩を取るために、代替の先生がわざわざ存在しませんし、、、。
昼食も、一緒に食べます。これも指導をかねています(食育?)ので、ゆっくりなんて食べられません
「こぼした」とか「はしが落ちた」とか、あげくのはてに、先生がなんだかんだしているうちに食べ終わっちゃう子もいますし、、、。
(年度初めは、オニギリとか、すばやく食べ終わる物にする場合も出てきます)

常に子どもと一緒なため、トイレは行きにくいですよ。子どもの生活の流れを考え、行ける時に行っておかないと、先生はトイレにばっか行ってられません。

子どもが降園した後も、掃除&バス送迎。これが終わってもすぐに打ち合わせ・終礼をしないと時間も時間なので、ゆっくりもしてられません。でも、掃除&バス送迎終了時〜終礼までのこの時間が幼稚園で唯一の休憩時間です。もちろん、この時間に園外外出なんて出来ません。
一日中、勤務場所に閉じ込められたままです。
(この時間でも、園長が喫煙者(喫煙理解者)でないとタバコはほぼ吸えませんからね。)

その後は、延々日誌・記録・翌日準備になりますから。



2. 仕事の性質が変わる
幼稚園では、子どものいる時間・いない時間で、仕事の差は大きいです。
同じ仕事を繰り返しおこなっていくものではなく、大きくこの2つに分けられます。
前半は、子どもを教育・保育・指導する実践・実技
後半は、子どもを教育・保育・指導を生かす為の用意・筆記



3.休みにくい
これは「休憩が取れない」ことも含め、休みが取れません。
大きな問題点は、担任には代替の先生がいないから。
特に1人担任であると、さらに休めません。
幼稚園の先生は、平日休みは諦めてください
日曜日に行事があった場合、振替として月曜日が休みになるくらいです。年に2回あればハッピーです。
ですので、間違いなく銀行・役所には行けません。(外出など融通が利かない訳ではありません)


また、「担任は毎日いるもの」という園のオーラ、「自分のクラスは自分で責任もって見たい」という担任の気持ちが重なり合って、体調が悪くても、休めない&休まない担任の姿があります
よって、ちょっとの熱でも出勤してくる。
それって、子どもにとってどうなの!?っといったって、上記のように園・担任の両者の強い希望で出勤しているわけですから、あんまり問題にならないんですよね・・・。(困)
子どものためって何なんでしょう・・・。(ムカ)



ただ、夏休みは長い(場合が多い)です☆
1年を通して取れない有給をまとめて取ったり・取らされたり、 「自宅研修」という名目で出勤する必要がありませんので、最大1ヶ月休める場合もあります。もちろん、給料は満額でます。ハッピー☆
もちろん、もちろん、エアコンもままならぬ中ペンキ塗りなど施設整備という感じで夏休み関係なく出勤という園もあります。



ここがポイント!

 ここに書いた内容がどの園でも同じ状況という訳ではありませんが、暗黙の了解の中、かなりの園が当てはまるはずです。
幼稚園の先生の仕事は、
毎日の保育にかかわる準備や事務だけなら、そんなに大変ではないけれど、行事の企画立案が想像以上に仕事量があり、重くのしかかってきます。
子どものいる<1部>なら楽しいだけで終われるけれど、先生の仕事は<2部>が忙しくて大変なんです。


<1部>だけしか見ない実習生が、働いてみて現実の<2部>を知ると、ガッカリするんだと思いますよ・・・。

それでも、
仕事がおもしろくない訳ではないので、先生たちはやっていけるのです。



 



 
2.幼稚園教諭の平均給料

統計調査別公表データの「職種」第6表: 職種・性、
年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
(保育士年代別給与額)によると、
→ http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/data-rou4/data17/30601.xls

  --------------------------------------------
  保育士(保母・保父)(女) セル386〜 に記載。
  20歳 170.1千円 1,263十人
  30歳 225.3千円 622十人
  40歳 278.0千円 616十人
  50歳 283.5千円 356十人
  60歳 315.1千円 45十人
  --------------------------------------------
  --------------------------------------------
  幼稚園教諭(女) セル456〜 に記載。
  20歳 177.1千円 607十人
  30歳 235.4千円 353十人
  40歳 260.5千円 121十人
  50歳 362.7千円 165十人
  60歳 395.1千円 48十人
  --------------------------------------------

となっています。

ちょっと見づらいですが、単位を円に変えると、
  20歳 17万7千円
  30歳 23万5千円
  40歳 26万円
  50歳 36万2千円
  60歳 39万5千円

です。


えっ何! 
50歳まで20万円台って!?

ビックリしたあなた!この資料も見てください。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/gijiroku/002/05091201/s005/image/011.gif
  ------------------------
  幼稚園全体 230.6千円
  私立幼稚園 199.2千円
  公立幼稚園 338.2千円
  小 学 校 378.2千円
  中 学 校 388.9千円
  ------------------------

これは、中央教育審議会 初等中等教育分科会 教員養成部会(第34回)
議事録・配付資料[参考資料5]によるものです。
→ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/gijiroku/002/05091201/s005.htm

幼稚園等に関する基礎データの(4)平均給料月額にはっきりと
幼稚園教員の平均給料月額は,約23万円である。」と記載してあります。


先の資料で見ると、30歳で約23万円になっています。
ここに幼稚園教諭の問題点が潜んでいます。
それは次の 幼稚園教諭の平均勤務年数で。



ここがポイント!

幼稚園の先生は、どうやって生活していくのでしょうか?
特に男性保育者の将来は暗いですよね・・・。

あぁ〜〜、困ったこまった。
Google 検索「幼稚園 給料」であなたも実態を目にしてみてください。


これは、何とかしなければっ。。。



 



 
3.幼稚園教諭の平均勤務年数

幼稚園での平均勤務年数(*1)は

私立で「8.4年」。


これは、性別は関係のない数値です。 この数値は単純に考えると、


幼稚園の先生は、短大卒業してすぐ働き始めると、20歳から、
その後8年間働いて、28歳で辞めているということになります。




幼稚園で働いたことのある人&幼稚園教諭に知り合いがいる人は「辞めるに妥当な年かな」という感想を持つのではないでしょうか・・・。
また、その退職理由(*2)を見るとさらに「納得」してしまいます。

幼稚園全体の20%が、そして男性では25%が「転職のため」を退職の理由にしているのです。
これは、男性が幼稚園で働き続けていくことの難しさをあらわしているのではないかと思います。



男性が続けていくには難しい仕事環境・待遇面がある。
だからこそ、

全体で「6.2%」しかいない中の5人に1人が「転職」を理由に辞めざるを得ないのではないかと感じます。







さらに、平均初婚年齢の推移(*3)(*4)を見るとさらにさらに「納得」してしまいますよ。
女性の初婚年齢の平均は、そう、「28歳」!

そう、幼稚園の先生は、結婚して辞める

ちょっと古い考え方の園では、未だに慣習となっています・・・。
辞めさせられる園もある中、結婚を機に辞める幼稚園教諭もたくさんいるんですね。









(*1) 本務教員の平均勤務年数(平成16年度学校教員統計調査)
(*2) 同調査の(離職の理由別離職教員構成) 
(*3) 初婚年齢の平均
(*4) 数字で見る恋愛と結婚




ここがポイント!

 幼稚園の先生が28歳で辞める。
ここに、幼稚園教諭が迎える壁があります。

前回述べたように幼稚園教諭の平均給与は23万円。
じつは、この23万は、30歳になって初めてもらえる数字なんですよっ!

だから、多くの幼稚園教諭は、平均より安い!
給与が安い安いと思いながら辞めていくんです。


 



 
4.幼稚園教諭の誤算(夢。夢と現実)

幼稚園の先生って、どんな仕事なのか。
その主たる仕事内容は、子どもとかかわること。

でも!実際に働いていないと、それ以外の仕事内容は、保育系の短大に通っている学生でさえも、その実態を知らないことが多い・・・。



幼稚園教諭を志望している学生でさえ、知らない仕事の実態。




だからこそ、
 「こんなはずじゃなかった!」
っと、嘆き、1・2年で辞めていく人が、少なくないのかもしれない。







「幼稚園の先生」。それは、
女の子のなりたい職業ランキングで、いつだって上位にくる人気の職業。
 参考 ---------------------------------------------------
     小学生:2位 保育士・幼稚園の先生  6.3%
     中学生:1位 保育士・幼稚園の先生 10.3%
     (「第三回学習基本調査」分析レポート より)
    ---------------------------------------------------

幼稚園の先生のイメージって、
「子どもと遊んでて、いつも楽しそう☆」っといった感じでしょうか・・・??





最近よく、中学生・高校生が職場体験で幼稚園に来るようになりましたが、参加した多くの子が「たくさんのことを学べて楽しかった」と帰っていきます。
まぁ、中には「忙しいんですね」と感想をもらす鋭い観察眼をもつ子どももいますが・・・。

「まだまだこれからだよ!」っと、保育後の更なる忙しさを見せたい気持ちがいっぱいの中、中学生・高校生たちは15時ころ帰っていきます。



・・・。



幼稚園って、2部制ですよね。


第1部 子どもがいる時間
    (保育をする時間)
第2部 子どもがいない時間
    (保育の準備とまとめ、行事の仕事等をする時間)


15時って、子どもたちがいなくなり、幼稚園の職員としては「やっと第1部が終わったぁ〜」っていう時間ですよね。





職場体験でなくて、教育実習であっても、第2部が見れないのは同じこと
保育系短大などの教育実習生が、実習として幼稚園に来たとしても、第2部の幼稚園の過酷な部分は見えてこないんですよぉ〜、、、実際には。







やっぱ実習生は、子どもとかかわることを主に勉強したいだろうし、幼稚園としても、学んでもらいたい思いもあるし・・・。


でも、そうなると、実際に働いた時の「夢と現実のギャップ」に苦しむんだと思うんです。





まぁ、この苦しみを乗り越えられるかが、遊びで終わるのか・仕事として続けるのかの境になると思うんだけど、もし、1年ももたないで途中で仕事(先生)を辞めることになったとしたら、それは子どもにとって大迷惑だ!!



だから、実習生のうちから、幼稚園の職員の実態を体験させておいた方が良いんじゃないのかなぁっとも思う。


いや、絶対、体験させておいた方が良い!
少なくても、私はそう思う。








ここがポイント!

「幼稚園の先生って、こんなはずじゃなかった・・」と、嘆き辞めていく者を作らないようにしないといけないんです。


どうすれば、良いのか!
ぜひ、あなたも考えてみてください。


こんな資料も参考にして・・・。
保育士になる動機と、理想と現実のズレをアンケート!
そこには、面白い結果が・・・。
   → 保育士の仕事と家庭
   http://library.tuins.ac.jp/kiyou/2002jinbun-PDF/029nagai.pdf


 



 
5.幼稚園教諭の魅力

いままで述べてきた、休憩の取れない勤務内容や安月給の中でも、平均8年は続くその仕事の魅力。それは、一言では語ることは出来ません。

人それぞれですが、大きな魅力は、
 子どもと共に時間を過ごすことが出来る
っという点があるかもしれません。

子どものしぐさ
子どもの成長
一緒に遊び、一緒に学び、一緒に成長していく感じ。


それがあるから、子どもがいる時間が楽しいし、子どものいない時間の準備も面白い。
子どもを伸ばしたいから、子どもを良く見るし個人の記録の筆もすすむ。




幼稚園教諭、辛いだけじゃないのです・・・。

やっぱり続けたい。辞められない。のは、


  子どもが大好きだから


好きなんじゃないんです、大好きなんです。
幼稚園の先生ってみんな。









具体的に言葉に出来るもんじゃないんです。









辞めたいのに、
「何で辞めないんだろう」 っと、毎日、自問自答している保育者も少なくありません。
なぜ好きかなんて、言葉に出来ないんです☆

好きに理由はありませんよ。
感覚的に好きなんです。
楽しいんです、面白いんです。子どもとかかわる毎日が。





人(保育者)それぞれ、違った理由で、魅力を感じているんですよ。

ここがポイント!

 幼稚園教諭の魅力。
それは、人それぞれ違うはずです。

魅力ってのは、1・2年じゃぁ感じ取れません。
とにかく、続けてみることなんです
続ければ、違った何かが見えてくる・・・・・ハズ


それって、何年かやってみないことには、知れないことなんですよねぇ



ちなみに、
私の場合は、子どもの笑顔が好き、子どものしぐさが好き、子どもたちと色々やり遂げることが出来る、子どもの成長がおもしろい、子どもと遊んでいるのが楽しい、子どもと成長できる、季節を感じることが出来る、日々笑える、日々感動できる、、、、、結果「子どもと一緒に生活するのが楽しい」 そんな感じでしょうか。。。


 





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