2004/9/18 朝日新聞に、”大規模になる学童保育”と題し、
朝日新聞社が実施した学童保育の調査を元にした記事があった。
そこでは、学童保育が大規模になってゆく傾向について、
“昔は外で遊んでいた上級生が、今はみんな塾に行く。公園はあっても、遊び
方を外で学ぶ機会がなくなった”“不審人物がいるという話が広がり・・・
「不安だから預けたい」と訴えた親もいる”“市は昨年度、クラブの対象児童
を「3年生まで」から「6年生まで」へと広げた”“学童保育は、もともと
家庭に代わる保護性の強いもの。小規模にとどめるべきであり、全児童対象
事業とは目的が違う。”
と、記述しています。
この朝日新聞の記事が述べているように、
現在、学童保育の需要は急速に増えてきているが、
そもそも学童保育は、保育所の延長上の意味あいが強い。
しかし、学童保育にいる子どもたちは、他の子どもたちと何もかわることはない。
むしろ、おやつもでるし、異年齢の友だちも出来るし、誕生会やもの作りの行事
もあるし、あそびの環境は学童保育にいない子どもよりも整っているといえます。
しかも、指導員という大人が子どもを見ていてくれるという安心感もある。
そういった意味で、記事にもあったように、学童の保育の需要が増え、
大規模化してきているのだと思います。
子育て支援と呼ばれる事業で、子育ての支援を受けてきた親の世代が、
ここ数年で小学校入学を迎えるようになってきました。
当然、保育所を利用してきた親たちは、学童保育を利用する(はず)。
しかし、子育て支援事業で行われてきた保育所の待機児童政策ほど、
学童保育は制度も政策も充実していません。(設置基準さえない。)
そこで薦められたのが、「全児童対象事業」。
これならば、一度に多くの子どもの遊び場や生活を見ることが出来る。
ってんで、行政はこの事業を行い始めました。
しかし、学童保育の意味あいはうすい。
また、一度に多くの子どもを見るだけの制度も整っていないということで、
問題が山積みの事業だ・・・。
課題が次々に出てくる全児童対象事業をどうしてゆくのか。
今後注目される事業ともいえます。
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